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キリスト教の葬式って仏教とどう違うのか?

   

ご自身は無宗教や仏教信仰者であっても、
キリスト教の知人が亡くなったら葬儀の参列しよう
と考える方も多いのではないでしょうか?

また、参列や目の前に
そういった必要性が特にない方でも
キリスト教は葬式ってあるの?
キリスト教の葬儀ってどう違うの?
と考える方もいらっしゃるかと思います。

今回はそんな疑問を調べてみました。


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キリスト教の人が亡くなったら


お通夜や葬儀という言葉は
使わないけれど似たような儀式はあります。

キリスト教には大きく分けて
カトリックとプロテスタントという宗派
があり、
それぞれに細かく言い方(呼び名)や方法は違いますが、
仏教や神道のように、お通夜(通夜祭)に相当する儀式、
葬儀(葬場祭)に相当する儀式があります。


仏教や神道と大きく違うところは、
亡くなってから全てが行われるのではなく、
生きている、まだ亡くなってはいない
最期を迎える時から儀式が始まるというところです。

カトリックでは臨終の前に
「病者の塗油」という儀式があり、
プロテスタントでは「聖餐式(せいさんしき)」
という儀式
があります。


方法はそれぞれに違いがありますが、
どちらも、これから天に召される者に
この世からの解放やこれからの安息などをお祈りする
といった内容の儀式になり、いわゆる通夜や告別式よりも
こちらに重点を置いているようです。


お坊さんみたいな役割はいるの?


仏教では司者を「僧侶」、
神道では「宮司」と言いますが、
ではキリスト教ではどうでしょう。


キリスト教ではカトリックの場合は司者を「神父」
プロテスタントでは「牧師」という言い方をします。

どちらも聞いた事はあると思いますが、
キリスト教でない限り知らない
場合がほとんどではないでしょうか?


ここでわかるのは、神父も牧師もその宗派での地位は同じで、
宗派の違いで呼び方が違う
という事になります。


カトリックとプロテスタントの違い


同じキリスト教なのに宗派が違うとなると
また疑問に感じるかもしれませんが身近なところで
簡単に考えると、仏教でも真言宗や日蓮宗があるのと
同じという考え方で良いと思います。


カトリックはローマ教皇に代表される
バチカンを総本山とした大きな宗派です。

それに比べると、プロテスタントは
その中でも細かく分かれていておおまかな括りとして
プロテスタント宗派という形になります。

カトリックは歴史が深いだけに伝統的儀式に厳格ですが、
プロテスタントは割合、柔和になっているようです。


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キリスト教のお通夜


キリスト教には元々、
お通夜に相当する儀式はありませんでした。

現在では病院で遺去すると、
検案でもない限りすぐに死亡診断書が作成されますが、
その作成をしている間にも既に
病院から自宅へ移送する手配を取り、
診断書が出たら、なるべく早急に病院を出るように
病院側から指示される事が多くなりました。


キリスト教では、葬儀場から火葬場に行く時を出棺と言わず、
自宅から葬儀場に行く事を出棺と言っていますので、
出棺までの間、ご遺体が自宅にある時に
茶会や軽食等の振る舞いをする事から
それが前夜祭となったと思われます。

これを前夜祭としたのは柔和なプロテスタントですが、
それに見習い、カトリックでも
「通夜祭」を行うようになったようです。


このお通夜では、お祈りや聖書の朗読、
聖歌(プロテスタントでは讃美歌と言います)を歌ったりし、
カトリックでは撒水、プロテスタントでは献花等があります。

また、

キリスト教のお通夜の準ずる儀式は
さほど重要視されている物ではないので
知人という立場であれば献花する機会がある事で
参加した充実感もある事から
告別式(仏教で言う)のみに参加する形で十分かと思います。


参列する際の注意点


告別式に相当する儀式はカトリックでは赦祈式(しゃとうしき)、
プロテスタントでは特に式自体の名前はないようなので
告別式で通用するでしょう。


一度、聖書を読んだ経験のある方でしたら解るかと思いますが、
キリスト教では死を不幸とは捉えておりません。


仏教では「お悔み申し上げます」等と言った挨拶をしますが
キリスト教では死は永遠の始まり、天に召され、
許されて、この世での罪から解放され、
復活を待つための物ですので、
遺族は内心悲しくても不幸と捉える事はありません。


遺族への挨拶は
「安らかなお眠りをお祈りいたします」等になります。

また香典としてお包みする金銭も「御花料」となります。

日本人には珍しく思う宗教でも、
キリスト教は世界単位で見れば一番大きな宗教です。

ある程度の流れや意味は知っておいて損にはなりませんね。


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